佐藤 祐(さとう ゆう)です。(@TSUMITATE_NISA)
株式投資といえば、「安く買って高く売る」ことがすべてと思っている人は世の中にたくさんいます。
株式投資をしたことない、知識がない人であれば、安く買って高く売ることしか知らないし、知識がない人にとっては危険だからやらない方がいいという考えを持つ人も多く存在しています。
株式投資の知識があれば、「安く買って高く売る」以外の方法で資産を増やすことができることを知るけれども、やはり多くの人は「安く買って高く売る」方法で資産を増やす。
なぜ人々は安く買って高く売るができないのか?
目次
「安く買って高く売る」の罠

株式投資は基本的に株価が上がったり下がったりを繰り返しながら株価が上昇するとされており、投資家はどの株が上がるか予想して投資することになります。
株式には「空売り」や「ショート」といった株価が下がることで儲ける方法もありますが、今回は省略します。
基本的な安く買って高く売る方法は、どこまで株価が落ちるのか?どこまで株価が上がるのか?を予想し、株価が上がる良いタイミングで投資する必要がある。
そう、株価が上がる前のタイミングで投資する必要がある。
このタイミングを計った投資をすることで「安く買って高く売る」が成立しますが、このタイミング投資はなかなか難しいです。
そもそも株は上がったり下がったりを繰り返すので、長期的に見れば右肩上がりのS&P500指数でも短期で見れば上げ下げを繰り返しています。
自分が上がると予想して投資しても下がることは普通にあるし、もっと株価が上がると予想して投資しても自分が買ったところが高値である場合も普通にあります。
つまり、安く買って高く売るという方法はもはや「運」でしかないと言えます。
例え、株価が大暴落して絶好の買い場が訪れたとしても多くの人はその絶好のチャンスを見逃します。
なぜなら、「株価がもっと下がる」「ここで買うべきではない」という考えに支配されて、絶好のチャンスを見逃すからです。
普通の人であれば、暴落したあとに安いからといってと買いまくる人はいません。
もっと株価が下がる、株価は上がらないという予想をするので買いが入らないのです。
そして、多くの人は株価が上がって高値の時に株を買い、株価が下がった時に売るので、まさに逆のことをしており、安く買って高く売るという基本ができないのです。
「安く買って高く売る」という方法は一見簡単に見えるようでなかなか難しい方法です。
タイミングなんて考えない

僕がつみたてNISAで行っている投資法はまさにタイミングを考えておらず、毎週月曜日にインデックスファンドの投資信託を決まった金額で投資することを繰り返しています。
「株価が下がったから多めに買う」「株価が上がったから買うのを控える」といった面倒なタイミング投資は一切していません。
ドルコスト平均法という定額購入方式で毎週月曜日に買っているのです。
この方法はタイミングで投資しないため、ただ続けるだけで良いというメリットがあります。
しかし、安く買うことも高く買うことも気にしないので、大きく儲けることもなければ、大きく損をすることもありません。
つまり、「そこそこのリターンを望めればそれで結構」というやり方です。
物足りないやり方ではありますが、一般人でもできる優れた投資法です。
インデックスファンドのバンガード社の創業者であるジョン・ボーグルさんは「市場の平均はプロに勝る」と言っているくらいなので、実は結構すごいんですよね。
インデックス投資は勝者のゲーム──株式市場から確実な利益を得る常識的方法 (ウィザードブックシリーズ Vol.263)
タイミング投資をヘタにやるよりもインデックスファンドのETFをドルコスト平均法で投資することのほうがマシであることは証明されているのです。