仕組みがよくわかっていない投資はやめたほうがいい理由

佐藤 祐(さとう ゆう)です。(@TSUMITATE_NISA

原油の先物取引で史上初のマイナス価格を記録しました。

 

 新型コロナウイルスを抑え込む対策で世界経済が停滞。エネルギー需要の急減で原油供給が過剰になっており、原油を貯蔵するスペースが限界に達しつつある。

前週末の終値(1バレル=18・27ドル)からは55・90ドル幅もの急落となる。取引時間中に一時、1バレル=マイナス40ドル超まで低下した。マイナス価格は、原油の売り手が、通常とは逆に買い手にお金を払って引き取ってもらうことを意味する。

WTIの先物取引は、米オクラホマ州で現物の受け渡しが生じうる。近辺の貯蔵タンクやパイプラインが満杯に近づき、海上のタンカーを含めて原油を保管する料金が跳ね上がっていた。

引用:NY原油先物、史上初のマイナス コロナで供給過剰に

 

WTI(ウェスト・テキサス・インターミディエイト)の先物取引は、現物の受け渡しが生じうるということで、ただの価格取引ではなく、実際に現物が取引されることになっています。

新型コロナウイルスの影響により、経済活動の自粛、停滞などにより、原油の需要と供給のバランスが急激に変化し、供給が多くなったことが原因となっています。

それに加えて、原油は保管する必要があり、貯蔵庫の空きがほとんどない状態に陥っていたために、どれだけ原油が安く買えても、保管してもっていられないということから、投げ売りされた結果、価格がマイナスを記録してしまいました。

 

マイナスとなったのは、史上初めてということで、これまでに類をみない出来事だということがわかります。

 

目次

仕組みがよくわからない取引はやらないほうがいい

僕は原油の先物取引はやったことがなく、詳しくはないのですが、ハッキリ言えることは、よくわからない投資や取引をすると大きな損失を被る可能性が高いということです。

 

原油の先物取引では、マイナス価格になると多くの人が想定していなかったと思います。

そもそも取引の仕組み上、マイナス価格なんてあり得るのかと思いました。

ツイッター上で、原油が安くなって1ドルで買えば大きく儲かるなんてツイートを先日見かけましたが、そのツイートをした人もまさかマイナス価格まで落ちるとは思っていなかったはずです。

 

実際に原油を買っていた人も、ここまで安くはならないだろうと考えていたと思います。

 

原油の価格がかなり安くなっていることから、安く買えるチャンスだと思い、取引をする人が少なからずいたと思われますが、想像以上に安くなりすぎたことで損失を被った人も少なくないでしょう。

 

仕組みをよくわかっていない投資は、情報不足、リスク管理の甘さが出やすいです。

そのため、大きな値動きがあった時に、対処のしようがないという事態に陥りやすいため、安易に手を出すのは危険です。

リスク管理をしないと大損する

新型コロナウイルスが全世界で感染を広げるなかで、様々な出来事が起きています。

株式投資でも、ニューヨークダウ平均株価の指数が大きく乱高下し、サーキットブレーカーが発動したりと、変動が大きくなることがありました。

 

今後も、投資の世界で自分が考えている以上に大きく値が動くことは、あり得ると考えています。

また、今までの記録を更新したり、史上初の出来事が起きることもあり得ます。

 

現時点で、大きなリスクを負って投資することにより、大きなリターンを得るチャンスだと考えている人は一定数いて、そうした人達が活発に取引をしていますが、大きなリターンを得る人がいる一方で、大きな損失を被る人もいるのが現実です。

 

現在の状況を考えれば分かるとおり、投資により大きな損失を被ると、それをカバーするのは並大抵のものではありません。

新型コロナウイルスにより、景気が急激に悪化しているなかで、損失を補填するのは難しいです。

 

「総悲観は買い」という言葉があり、絶望的な状況下で買うことができるのはチャンスと捉えられますが、総悲観という状況は何が起こるかわからず、不安定な状況でもあります。

こうした状況でリスクを取れば、大きな利益を得ることができますが、反対にヘマをすれば大きな損失となります。

 

個人的には、勝てる確信がないのであれば、投資や取引をしないほうがいいと考えています。

ヘタに売買をして消耗するよりずっとマシだと思います。

 

利益を得るチャンスを見過ごすことはもったいないことですが、どう転ぶかわからない賭けをして大損するくらいなら、何もしないのも1つの手段です。

 

そんじゃ、また明日。