成果主義と年功序列のメリットとデメリットとは?意外な落とし穴がそこにある?

佐藤 祐(さとう ゆう)です。(@TSUMITATE_NISA

経団連会長の終身雇用無理宣言があったことで、今後は雇用の在り方が少しずつ変化していくことが予想されます。

そのなかでも、最近一部で取り入れられるようになった成果主義に賛成する人が増えてきている傾向にあります。

特に若い世代を中心として成果主義の導入に賛成している人が多くなっているので、若い世代では今後、定年までずっと同じ会社で働いていくという意識はあまりないように感じています。

それでも、なかには年功序列の終身雇用を求める人もいるし、そういった企業もまだあるのですが、成果主義と年功序列という大きくわけて2つの種類の企業に分かれていくのですが、2つにはそれぞれデメリットとメリットがあるのを知っていますか?

目次

年功序列について

年功序列は、その名の通り、勤続年数によって給料が変わります。

基本的に同じ会社にどれだけ長く働いているかどうかがポイントになります。

メリット

年功序列のメリットは、成果よりもどれだけ会社に在籍するかどうかが重視されます。

また、若い時に給料が低く抑えられており、40代頃を境に給料がどんどん上がっていきます。

基本的に、長く勤めることが前提なので途中で退社すると、うまみがありません。

とにかく長く勤続することで、あとで良い思いをすることができるため、50代くらいになってようやく報われるというのが年功序列です。

デメリット

年功序列のデメリットは、どれだけ成果をあげようが、優秀だろうが勤続年数が短いと給料は低い状態であることです。

年功序列で重要なのは勤続年数の長さなので、成果をあげれば多少はボーナスなどが上がるかもしれませんが、同じ会社の中高年が自分よりも働いていないのに、自分の3倍以上もらっているということもあるでしょう。

若い人にとっては、年功序列はなかなか受け入れられないタイプであると言えます。

成果主義について

成果主義はその名の通り、成果、結果で大きく変わります。

年齢や勤続年数の長さではなく、結果で評価されます。

メリット

成果主義のメリットは、自分の成果が上がれば、給料も上がるので、例え若い人でも頑張れば報われるようになっています。

最近では、完全とまではいきませんが、成果を評価する割合を増やす企業が増えており、成果を出した人がどんどん出世したり、給料が上がったりするので、優秀な人は成果で評価する会社に転職する傾向があります。

デメリット

成果主義のデメリットは、結果を出せなければ給料が低くなることです。

基本給の割合でも決まりますが、成果主義でやっている企業であれば、基本給は最低限にして、あとは成果次第としているので、結果がよろしくない場合は、きつい場合があります。

また、成果の評価がどうやって評価されるのか?正当に評価されているのか?という問題もあります。

成果を上げたかどうかを目で見える形になっているのであれば、問題ないかもしれませんが、数字で成果を評価しにくい仕事では、上司がどう評価するのか?に大きなウエイトがあり、上司の評価がよくなければ、成果はなしと判断される場合があります。

そして、成果主義の場合、目先の成果ばかりを求めて、長期的な利益を損なうことも考えられます。

成果主義では、個人の結果が重視されるため、個人プレーに走る人もいるでしょう。

そう考えると、成果主義は良いことばかりではないようですね。

どっちが良いのかは人それぞれ

成果主義と年功序列のどちらがいいのか?は自分がどれに合う人間かによります。

成果主義のほうがメリットが大きい人もいれば、年功序列のほうが良いと考える人もいるのです。

今後は、成果主義の導入が進んでいくと予想されますが、成果主義が果たして多くの人を幸福にするかどうかは疑問ですね。

企業側としたら、成果主義のほうが都合が良いのではないでしょうか?

企業の立場で考えると、使えない人は最低限の給料で抑えることができ、優秀な人であれば活躍した時に給料が良くずっと成果を上げられるものでもないので、優秀な人であっても成果が出ない時は、低いままです。

つまり、成果を出したときだけ良い思いをできるというのは、経営者側からするととてもおいしいのではと僕は思います。

 

今後の世界の動きとしては、中間層がなくなり、富裕層と貧困層にどんどん分けられていくことが考えられるので、一部の稼げる人は今よりもさらに良くなりますが、大部分の人は今よりも厳しくなるはずです。