佐藤 祐(さとう ゆう)です。(@TSUMITATE_NISA)
2020年3月19日現在、株式、債券、金、原油、REITなどのリスク資産とされるものから資金が引き揚げられています。
今年に入って広がり始めた新型コロナウイルスの影響により、3月に入ってからは、不必要な外出を禁止する国がヨーロッパを中心に拡大しており、外国人の入国を禁止、国民の移動制限をかけるまでになっています。
株式に比べて安全とされている債券やREITといった資産でさえも価値が落ちています。
📉東証REIT指数 1日で-18.51%の暴落 (3/19木)
・1ヵ月で半値に -49.5% (年高 2/21 2255.72 年安 3/19 1138.04)
・2013年1月以来の安値
・アベノミクス以降の上昇をほぼ全戻し
・下落理由はリスク資産の現金化、地方銀行などからの売り観測とのこと#チャート博物館 pic.twitter.com/IwqGpDg4ON— ふみ (@fumicco) March 19, 2020
米国10年債利回りは上昇し、節目の1%を上回った。米トランプ政権が総額1兆ドルの経済対策の検討に入ったと伝わり米債券売りにつながったhttps://t.co/hkbOfcoUiE pic.twitter.com/u6PQN51GNC
— QUICK Money World (@QUICK_QMW) March 17, 2020
いざという時に現金はめっちゃ価値があるということが今の状況からひしひしと感じますね。
目次
リスクを取れない状況になると現金が価値を持つ
新型コロナウイルスによる混乱や影響により、人や物の移動が制限されたり、自由な取引が困難な状況になりつつあります。
そういった状況では、リスクを取って利潤を増やすよりもできるだけリスクを取らずに、今持っている資産を減らさないことが重要だと考える人が増えます。
現在の状況を見れば分かるとおり、一般の人々にとっては、生活を守ることが最優先となり、投資家にとっては、資産をできるだけ減らさないことが最優先となります。
つい2ヶ月ほど前までの楽観的な雰囲気が今では、とても悲観的な雰囲気へと変わってしまったことにより、今後もしばらくはリスク資産は売られることになると予想しています。
新型コロナウイルスに対して効果的な治療薬が開発され、治療が必要な人に届くようになるまでは、リスクを取ることを控えようと多くの人が考えています。
パニック状態になればなるほど短期的な思考になる
新型コロナウイルスによって一部ではパニック状態となっており、ウイルスの感染が広がるにつれて、パニックは伝染します。
マスクやトイレットペーパーの買い占め騒動などはパニック状態をよく表しています。
本来であれば、十分な供給があるにも関わらず、ごく一部の人による買い占めにより、品薄状態になり、それが繰り返されれば、品不足という状況は次第に真実になり、買い占め⇒品薄のスパイラルにより、モノがないという状況に変化します。
投資にも言えることで、本来であれば数年、数十年というスパンで見れば、現金はインフレにより価値が少しずつ下がります。
そのため、現金を株式や不動産、債券などの資産に変えることで資産の目減りをなくし、増やすことができるという考えから、投資がなされます。
しかし、パニック状態になると長期的な目線から短期的な目線になってしまい、短期ではほぼ変動しないであろう現金へと換金する投資家が増えます。
新興国では、投資資金が引き揚げられて、国の通貨価値が米ドルと比べて大きく下がる状況にもなりえます。
パニック状態になり、悲観的になるほど現金が安全と考えるようになるため、リスク資産から現金に換金する動きが加速します。
現金は大半の人にとって一番の資産
投資にのめり込んでいる人、投資によって現金を多く稼いでいる人にとって、現金が一番の資産です。
株式投資や不動産投資などはせず、普通に働いている人にとって現金は身近にある一番価値のある金融資産でしょう。
現金が数十年というスパンで価値が目減りするとしても、インフレに合わせて通貨の価値もインフレしていきます。
50年前の1万円と現在の1万円では価値の重さはずいぶんと変わっています。
多くの人にとって、一番使う金融資産は現金であり、使い勝手の良い金融資産は現金です。
株式、不動産などの資産の価値だって現金に換算したもので表します。
ここまで、いろいろとつらつら書きましたが、一番伝えたいことは「現金はある程度持っておいたほうがいい」ということです。
何をするにも現金は必要になりますし、いざという時ほど役に立ちます。
リスクを取り過ぎて、いざという時に現金がないと身動きが取れません。
ある程度の現金は保有し、余裕をもって投資したほうが良い結果を生むことができるでしょう。
現金があってこそ、様々な選択ができます。
そんじゃ、また明日。