佐藤 祐(さとう ゆう)です。(@TSUMITATE_NISA)
日産自動車の4~12月期連結決算は、19年3月期の通期業績見通しを下方修正し、最終利益は従来予想より900億円少ない4100億円(前期比45.1%減)に引き下げました。
売上高が前年同期比0.6%増の8兆5784億円、最終利益は45.2%減の3166億円と増収減益でした。
収益は増えたものの、利益は減っています。
今回の決算にはカルロス・ゴーンの8年分の不記載報酬92億円が「過年度財務情報の修正額」として計上されており、その分が営業利益から引かれています。
このゴーン君のの報酬分は形だけの計上で実際に支払うかどうかは決まっていません。
日産は配当を維持できるのか?

今回の決算では、利益が減っているところが注目であり、カルロス・ゴーンから新しい経営者になることからも、日産自動車の配当がどうなるのかという心配があります。
ゴーン君はグローバル経営を推進しており、なんとか配当を維持する方針を貫いていましたが、日産の経営者が西川社長になった場合には、配当が減配になるかもしれません。
現在2月13日(水)時点の配当利回りは6.10%であり、日本株のなかでも屈指の高配当です。
そのため、配当目当てで日産自動車の株を買う人が多くいて、配当によって人気がある銘柄でもあります。
しかし、ゴーン君がすでに会長職から更迭されており、新しい会長がだれになるのか?だれがトップになるのかで日産の経営が変わります。
ゴーン君は配当維持にこだわっていて、利益が減っても配当を維持することで批判されることもありましたが、投資家からするとこれほど素晴らしい経営者はいません。
アメリカの企業であれば、ゴーン君のように配当を維持することは当たり前と言えますが、日本企業の場合は、経営が苦しくなり、利益が減ると配当を減配、無配にすることが当たり前なので、安心できません。
配当はなくなるし、それによって株価が下がるというダブルパンチを食らうリスクがあります。
日産自動車の経営トップがルノーから来るのであれば、配当が減配、になる可能性は低いと考えられます。
なぜなら、ルノーに日産の配当が入るのでわざわざ減配する必要がなく、これまで通りの経営を継承するはずです。
しかし、西川社長が日産のトップになった場合は、減配になる可能性がそこそこあります。
日産自動車におけるこれまでのゴーン体制を改革するということでやり方を以前と変えると予想され、その一環として、高配当をやめるということがあり得ます。
どっちにしろ、日産自動車の高配当が維持できるかどうかは経営次第であり、日産の問題が長引くことで利益に影響があれば、減配の可能性は十分にあり得ますね。