佐藤 祐(さとう ゆう)です。(@TSUMITATE_NISA)
サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコが目論見書を更新しました。
サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコは17日、新規株式公開(IPO)の目論見書を更新した。それによれば、同社の評価額を1兆6000億-1兆7100億ドル(約174兆ー186兆円)と暫定的に見積もっており、ムハンマド皇太子が目指していた2兆ドルには届かない。
目論見書によると、アラムコは株式1.5%の公開で最大256億ドルを調達することを目指している。
引用:https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-11-17/Q13P7ODWRGG101?srnd=cojp-v2 ブルームバーグ
目次
売り出し数が少なくないか?
サウジアラムコが全株式の1.5%を公募価格1株30~32リヤル(約900円前後)で売るようですが、IPOとしてはかなり少ないように感じます。
もともと規模がデカ過ぎるので、他のIPOとの比較は難しいですが、全体の比率としてはかなり少ないでしょう。
サウジアラムコ自体が、国営企業ということで、売り出しすぎて経営に口出しされたりされてもめんどうだから全株式の1.5%というところで留めているのだと思います。
全株式の1.5%ということで、うまくいけば最大256億ドルの資金を集めることができるということで、小金稼ぎとしては十分なお金を集めることができそうです。
集めたお金で脱エネルギー
サウジアラビアは石油がたくさん出るので、かなりお金がありますが、石油もいつまでも出る保証はないため、石油などのエネルギーに頼る経済からビジネス、投資によりお金を稼ぐ方針に傾いています。
ソフトバンク・ビジョン・ファンドにもサウジアラビアの政府系ファンドが出資しており、なんとかエネルギー依存のリスクを軽くしようとしている感じがします。
今回のIPOもその一環で、集めたお金をなにかのビジネスや投資にぶち込むのだと予想されます。
また、サウジアラムコというデカい国営企業の価値がある内に少し株を売ってお金を集めようということ策かもしれません。
評価額自体、本当にそこまでの価値があるかどうかすらわからないので、ソフトバンクが投資しているWeWork評価額のように高く見せているかもしれませんね。
上場してみないと本当の評価はわかりません。
サウジアラムコはぶっちゃけどうなの?
個人的には、サウジアラムコはかなり稼ぐ企業だと思いますが、政治的、地理的な問題があると考えています。
サウジアラビアは中東の国のなかでもアメリカと親しく、比較的政治が安定しています。
しかし、先日にあったドローンによる石油施設の攻撃がありましたし、イランとの関係は悪く、国内の政治状況においては王朝なので、不安な要素はあります。
そういったリスクが少なからずあることは考慮したほうがいいと思います。
どっちにしろ、上場してみないと適正な評価というものがないと考えているので、上場後の動きがポイントになると思います。
そんじゃ、また明日。