下がり続ける株のナンピン買いはおやめなさい

佐藤 祐(さとう ゆう)です。(@TSUMITATE_NISA

株価下落により、ナンピン買いをする人は注意が必要です。

なぜなら、下がり続ける株をいくらナンピン買いしても報われない可能性が高いからです。

目次

下がる株はさらに下がることはザラにある

買い建てた後に価格が下落した場合、下値で買い増しすることで、1株あたりの買い値(平均取得価格)を下げる手法である。平均取得価格が低くなることで、その後の上げ幅が少なくても、利益が出る。

出典:Wikipedia

ナンピン買いというのは、簡単に説明すると「株価が下がったら安く買えるからさらに買っちゃおう!」という手法です。

 

もし、ナンピン買いの後に株価が上昇すればナンピンした分の株価が上昇するので、それまでの含み損を減らせるメリットがあります。

しかし、ナンピン買い後も株価が下落すればますます含み損が拡大するデメリットもあり、その株がその後上昇する見込みがあると見てナンピン買いするのがセオリーです。

 

株価が暴落したら買い増しチャンスや!という勢いで株を購入している人がいますが、その株の状況次第ではナンピン買いにより、さらに含み損を拡大させる可能性があります。

悪材料で下がる株はさらに下がる可能性

グロース株のPERは100倍を普通に超えていることも多く、近年の強気相場継続により多くの人が過大な期待を持って買っています。

 

このまま株価下落が続けば買っていた人の期待感も徐々に絶望へ変わり、さっさと手放そうとして売ります。

一度、売り始めると多くの人が含み損を拡大したくないので売ることから、売りが売りを呼んでさらに暴落に拍車をかける状態へとなっていきます。

 

今までのグロース株の快進撃を見てきた投資家のなかにはまだグロース株に期待している人もいますが、その他の人が売ればどんどん株価が下がるので耐えられなくなり最悪、退場することになります。

安易にナンピン買いすることは含み損をさらに拡大させる原因になるのです。

 

これは、グロース株に限らずバリュー株にも言えます。

バリュー株だからといって下がり続ける株を買っても、報われない可能性が高いので、さっさと損切りする必要に迫られることもありますが、損切りできずに損失を増やす人は少なくありません。

 

もちろん、タバコ株にも言えることです。

なぜナンピン買いするのか?

 

多くの人は、「今が買い増しチャンス」という感情からナンピン買いしますが、これは状況を客観的に見ておらず、主観的なバイアスがかかっていることが原因です。

株式投資をやっていればわかりますが、自分が保有している株ほど愛着がわくものです。

自分がせっかく買った株はなかなか手放せないし、株価が下がっても、また上がるだろうという希望を抱きがちです。

自分の保有株は「我が子同然」なので客観的ではなく主観的な感情が入りやすいのは当然のこと。

 

ナンピン買いするのも、「自分が保有している株はまだこんなもんじゃない」という感情が入っているので、なかなか切り捨てることができないので、ナンピン買いでしのごうとするのです。

ナンピン買いする理屈、理由なんて後付けであり、なんとかしてナンピン買いしてしのごうとします。

 

しかし、株式投資の世界では自分の保有株に愛着を持つとそれがリスクとなります。

保有株に愛着を持つことによって合理的な判断ができないからです。

その結果、損切りすべきところで損切りできず、そのまま塩漬けという典型的なパターンが誕生するのです。

 

ナンピン買いするなら買った後に株価が上がる確率が高い場合のみに限られるはずです。

そうでなければ、さらに含み損を拡大させることになるので、安易なナンピン買いは延命措置に過ぎません。

 

暴落は暴落を呼ぶので、暴落がここらへんで止まるだろうと思っても、さらに暴落し加速することは普通にあるので、株価が暴落しているときにナンピン買いをするというのはとても危険な行為であることは間違っていないと思います。

投資ブログはアテにならない

株価が下がるとここぞとばかりに「株価下落はチャンス!ここで買わない奴はバカ!」みたいな感じで言っている人がいても、それは冗談だと思ってください。

 

他人はあなたがナンピン買いしようがなにしようが痛くもかゆくもないから平気でそういうことをいうだけであって、あなた自身はただただ含み損を増やすだけなのです。

安易に他人の買い言葉を受け入れることは危険。

未来なんて誰にもわからないからです。

 

株式投資というのはなんやかんや言っても結果も責任も自分自身が背負うことになります。

 

安易にどこの馬の骨かもわからない人間の言葉を鵜呑みにしてはいけません。

 

そんじゃ、また明日。