佐藤 祐(さとう ゆう)です。(@TSUMITATE_NISA)
経団連は1月28日に主要企業の労使が意見を交わす「労使フォーラム」を東京都内で開きます。
これが「春闘」と言われる、毎年この春の時期に行われる企業の経営者と労働者間で行われる話し合いのスタートとなります。
日本労働組合総連合会では「春季生活闘争」を正式名称としています。
春闘では何が行われているのか?というと毎年、主に基本給を底上げするベースアップ、略して「ベア」というものの交渉が行われています。
毎年、この春闘では経営者と労働者の話し合いで、今年の基本給はいくら上げるかという交渉が行われ、それによって基本給の上げ率が決められています。
しかし、今年はちょっと変わっていて、最近話題になっている働き方改革が話の議題にあがっているのです。
目次
働き方改革を重視!?

今回の春闘では、経営者側は働き方改革に重点を置いて、交渉する方針をとっています。
働き方改革ということで、仕事と生活のバランス、つまりライフワークバランスの改善についてどうしていこうか?ということを議題にして、働き方を変えていくという形で春闘を進めていくとのことです。
一方で、労働組合側としては「基本給2%アップ」をメインとして交渉を進める方針です。
今回の話し合いの焦点は、経営者側は働き方を改善することをメインにして賃金アップを抑えたいという考えがあり、労働組合側では賃金アップと働き方改革は別の話であって、賃金アップして働き方改革するのが当然であるという考えです。
経団連としては、何とか働き方改革の話にずらして賃金は少しでも抑制できればいいな~って感じのスタンスです。
労働者側としては、賃金も上げて欲しいし、働き方の改善もやって欲しい!どっちもゆずれないぜ!というスタンスです。
話し合いの方向としては、とりあえずはメインであるベースアップをどれくらいにするのか?ということであり、経営側は働き方の改善を頑張るからベースアップは少し我慢して欲しいということを言い出すに違いありません。
ベースアップが一番重要でしょ

僕の予想としては、ベースアップはそこそこの折り合いのところで話は決着し、働き方改革については引き続き協議するという形で終わると予想しています。
春闘のメインはベースアップ、基本給を上げることが重要なので、働き方改革についてはそこまで触れられないと思います。
労働組合側としては、年に1回の春闘でヘマをすれば、1年間の賃金に響くのでベースアップはなんとしてもやり遂げるはずです。
一方で、春闘では何とか有利なポジションをキープしたい経営者は話を働き方改革にそらして、働き方改革で折り合いを付けることにしたいはずです。
働き方改革は今までの動きを見れば分かるとおり、経団連に有利な形で動いているので、労働組合側としては、働き方改革でいくら改善するからと言われても、全然効果ないんですね。
それだったら、賃金を上げてもらった方がマシというのが普通です。
働き方改革について話しても、経営者側に有利なので、ちっとも進まないのが実情です。